2010年7月23日

お墓建立費用、全国平均額165.2万円と過去7年間で最も低い水準

全国で和型が初めて過半数を割る。関東、一都三県は洋型が主流に

全優石の「2010年版 お墓購入者アンケート調査」結果



北海道から沖縄まで、全国の優良石材店約300社で構成される墓石業者の全国組織「一般社団法人 全国優良石材店の会」(略称・全優石、会長・吉田剛、事務局・東京都品川区)が実施した「2010年お墓購入者アンケート調査」の最終結果がこのほどまとまった。この調査は、今年3月〜5月の約2ヶ月間に、全優石に加盟する石材店で実際にお墓を購入した人約5,000名を対象に、郵送法(応募ハガキによる自記式調査)で実施した。実際にお墓を購入した人に対する全国規模での全数調査で、有効回答数は3,002名。お墓購入者の実態や意識を知る上で最大規模の調査。毎年春に実施されている。以下が主な調査結果のポイント。

「墓地と墓石を同時新規購入」は全国で45.8%、「すでにあった墓地の墓石」は36.2%
お墓の形に大きな変化が起きている。全国で「伝統的な和型」減少傾向が続き7年前の17%ダウンで、今年初めて半数を割った。洋型、デザイン墓が増えている。
地域的には西日本で和型志向が依然強いのに対し、一都三県(東京/神奈川/千葉/埼玉)では62.5%、関東で58.9%と洋型が主流になっている。
北海道、東北、九州ではデザイン墓が増加傾向にある。
購入費用は100万円以上200万円未満が最も多く47.0%、全国平均額は165.2万円となった。不況の影響か、昨年より4.1万円ダウンし、過去7年間で最も低い水準になった。
しかし、対照的に四国は27.5%、九州は5.7%と予算アップで、217.2万円が平均費用。四国、九州はお墓にお金をかける傾向が顕著に出た。
墓石タイプ別にみると、和型、洋型が昨年に比べ費用ダウンであるのに対し、デザイン墓は2.3万円アップした。自分の気にいったデザインお墓ならば、多少予算が増えてもということか。
墓石選びで重視点1.石の材質、2.石の色、3.価格の手頃さ。続いて4.フターサービス、5.耐久性、6.品質保証となった。
お墓購入で参考にした情報トップは「石材店のアドバイス」が6割、次いで「墓地に行って他のお墓を参考にした」、「石材店のショールーム」の順。

「墓地と墓石を同時新規購入」が全国で45.8%、「すでにあった墓地」は36.2%

まず、最初に墓石を建てた墓地の形態からみてみると、「新しく購入した墓地」(寺院、公営、民営含み)が45.8%、「すでにあった墓地」(寺院、公営、民営含み)が36.2%、「地域や共同体の墓地」15.6 %、「屋内式のお墓」0.3%であった。「すでにあった墓地」は墓地だけを前に取得、新たに建立というケースも含まれるが、最近増えている建替え、改葬も多く含まれる。


墓の形、全国平均で「伝統的な和型」が初めて半数を割る
西日本の和型志向に対し、一都三県では62.5%、関東で58.9%と洋型が主流に
北海道、東北、九州ではデザイン墓が増加傾向

建てたお墓の形を全国でみてみると、象徴的な結果として「伝統的な和型」が初めて半数を割り49.5%となった。「シンプルな洋型」が33.0%、「デザイン墓」12.8 %という結果。これを2004年からの推移でみてみると「伝統的な和型」が66.5%から17%減少し、「シンプルな洋型」や「デザイン墓」が増加している。


これを地域別にみてみると、新規建立お墓に占める伝統的な和型お墓の比率が高いのは、近畿、中国、北陸、四国、中部などで、逆に低いのは一都三県、関東になる。和型の関西・北陸、洋型の一都三県、関東という色分けがはっきりする。


和型比率の減少は全国的な傾向であるが、地域的には差がある。昨年と比較すると北海道では1割弱、北陸で2.8%、近畿で4.1%%、四国で4.4%、九州で10.7%と和型が増えている。和型が減ったのは東北、関東で各4.7%、一都三県で4.2%、中部で5.8%、中国で1.6%となっている。


次に新規建立お墓に占めるシンプルな洋型お墓の比率をみてみると、一都三県では62.5%、関東でも58.9%と他地域に比べて洋形お墓の建立比率が際立って高い。関東は一昨年49.7%であったが昨年初めて50%を超えて53.3%、今年はさらに5.6%増加して58.9%となった。


一都三県では 、2004年調査で和型44.1%対洋型45.5%と、初めて洋型が和型をわずかに上回ったが、今年は和型20.1%対洋型62.5%と洋型お墓志向がさらに強まった。13.0%のデザイン墓を加えると、約76%と圧倒的に洋型・デザイン墓が主流となっていることが窺がえる。


さらにデザイン墓についてみてみると、北海道では昨年比4.8%減であるが、23.8%がデザイン墓を建立している。伝統にしばられない北海道人の気質が窺がわれる。デザイン墓の比率が高い地域は、北海道を筆頭に東北が20.5%、九州が18.7%となっている。


購入費用100万円以上200万円未満が47.0%、全国平均額は165.2万円
不況の影響か、昨年より4.1万円ダウンし、過去7年間で最も低い水準
対照的に四国は27.5%、九州15.7%と予算アップ、購入費用も217.2万円

 墓地取得費用を除いた墓石の購入金額では、100万円〜200万円台が最も多く47.0%と半数近くを占める。次いで、50万円〜100万円で24.6%、この両者を合わせた50万円〜200万円が71.6%となる。


お墓の平均購入価格を計算してみると、全国平均で165.2万円となる。ここ数年では最も高かった一昨年の176.3万円から昨年は6.5万円、さらに今年は4.1万円ダウンし、この7年間で最も低い金額となった。不況の影響が墓石購入にも影響を与えているようだ。


墓石タイプ別では、「和型」が173.6万円、「洋型」が相対的に安く152.3万円、「デザイン型」が177.6万円なった。和型、洋型が費用ダウンであるのに対し、デザイン墓は2.3万円アップした。自分の気にいったデザインお墓ならば、多少予算が増えても建立したいという傾向が窺がわれる。


地域別にみてみると、最も高いのは九州と四国で217.2万円、次いで一都三県の169.0万円、関東の168.4万円の順。安い地域トップは北陸の136.6万円となった。

全国平均が下落傾向の中で、四国は昨年比27.5%、九州は15.7%のアップで、他地域に比べて四国、九州地域はお墓にお金をかける傾向が顕著に出ている。


墓石選びで重視点は1.石の材質、2.石の色、3.価格の手頃さ、続いて4.アフターサービス、5.耐久性、6.品質保証

墓石選びで重視したことはという複数回答に対して、1.石の材質、2.石の色、3.価格の手頃さが三大ポイントであるとの回答が寄せられた。また4番目に「アフターサービス」、5番目には「耐久性」、6番目に「品質保証」がランクされた。石に対するこだわりとともに、手頃な価格で、かつアフターサービス、耐久性、品質保証など、お墓建立後の安心・信頼を求めるニーズの高いことが窺がえる。

 地域差についてみてみると、「石の材質」へのこだわりは、北陸、四国、近畿、九州と西日本で重視する傾向が強い。「石の色」については逆に北陸、四国、近畿、九州はこだわり度が低く、一都三県、東北、関東、中部で高いこだわり。「手頃な価格」は関東、一都三県、中部、中国で関心が高い。また、「アフターサービス」は東北、九州、中国、中部で高い傾向が窺がえる。

          墓石選びの重視点(地域別)

石の材質
石の色
価格の手頃さ
アフターサービス
北陸 61.6 1都3県 49.0 関東 42.1 東北 41.3
四国 60.2 東北 47.7 1都3県 42.1 九州 41.0
近畿 59.4 関東 47.4 中部 40.4 中国 38.2
九州 55.4 中部 47.1 中国 39.2 中部 38.2
北海道 47.6 北陸 40.6 北海道 36.5 北陸 37.0
中部 44.1 北海道 39.7 東北 33.5 近畿 33.8
中国 43.2 近畿 37.5 四国 31.3 北海道 33.3
1都3県 42.7 九州 33.1 近畿 29.5 四国 30.1
関東 41.7 四国 25.3 九州 28.1 関東 26.2
東北 39.4 中国 21.6 北陸 27.5 1都3県 25.4
耐久性
品質保証
石のデザイン
見映えのよさ
近畿 31.0 中部 30.3 北海道 31.7 関東 22.8
北陸 29.7 北陸 29.0 九州 26.6 中部 22.8
中部 29.6 東北 28.9 東北 25.9 1都3県 22.8
四国 28.9 中国 28.1 関東 23.6 東北 21.5
中国 24.6 近畿 25.4 1都3県 23.1 北陸 18.1
関東 22.5 関東 21.1 四国 22.9 四国 18.1
北海道 22.2 四国 20.5 中部 16.9 近畿 17.1
1都3県 22.0 1都3県 19.7 中国 15.6 中国 16.6
九州 20.1 北海道 17.5 北陸 15.2 九州 15.8
東北 19.1 九州 12.2 近畿 11.8 北海道 9.5
手入れが容易
高級感
免震設計
九州 37.4 関東 21.9 九州 21.6 中部 33.8
北海道 28.6 1都3県 21.8 東北 18.1 北陸 29.0
中部 19.5 四国 20.5 1都3県 17.9 東北 24.2
関東 17.1 東北 17.8 関東 17.8 四国 14.5
東北 16.9 北海道 15.9 北陸 17.4 北海道 11.1
1都3県 16.7 九州 15.1 四国 15.7 関東 7.7
北陸 15.9 中国 14.1 中部 14.3 中国 7.5
四国 13.3 中部 14.0 北海道 12.7 1都3県 7.0
近畿 12.8 近畿 11.8 近畿 11.8 近畿 5.5
中国 6.0 北陸 5.1 中国 8.5 九州 2.9

お墓購入で参考にした情報トップは「石材店のアドバイス」が6割
次いで「墓地に行って他のお墓を参考にした」、「石材店のショールーム」

 「墓石を購入する際に参考にした情報は」の複数回答に対し、圧倒的に多かったのは「石材店のアドバイス」が挙げられた。一生に一度あるかないかのお墓づくりでは、やはり実績のある専門業者、石材店が最も頼りになる情報源となっている。次いで「墓地に行って他の墓石を参考にした」が挙げられた。わが目で見学、確認し、お墓づくりのイメージを膨らませているようだ。3番目に「石材店のショールーム」が挙げられ、トップの「石材店のアドバイス」と合わせて、石材店の役割が大きいことを窺わせる結果となっている。