2014年11月

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壊滅的な被害を受けた宮城県女川町に28番目の「津波記憶石」

石材店団体 全優石が地元の女川中学校生徒たちと連携して建立

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月26日午後1時、町長ら関係者が出席し除幕式

東日本大震災から3年以上。大津波の事実と教訓を後世に伝えるとともに、亡くなられた方々への慰霊の気持ちを込めた「津波記憶石」の28番目の石碑が壊滅的な被害を受けた宮城県女川町に完成、11月26日午後1時より現地で除幕式が行われる。(写真は完成した「津波記憶石」)

建立場所は女川湾と町を見下ろす高台に立地する女川町地域医療センター(旧女川町立病院)に隣接した公園の一角。海抜16mの高台に建つ女川町立病院は1階天井近くまで津波が押し寄せた。

北海道から沖縄まで、全国の優良石材店約300社で構成する墓石業者の全国組織「一般社団法人 全国優良石材店の会」(略称・全優石、会長・吉田剛、事務局・東京都品川区上大崎3-8-5)の「東日本大震災復興支援」事業の一環として建立される。計画では岩手、宮城、福島など津波被害を受けた沿岸地域に建立を目指している。すでに2011年12月に岩手県釜石市の根浜海岸に第1号を建立、2012年3月に気仙沼市の小泉小学校に第2号、6月に岩手県釜石市唐丹町本郷に3番目〜25番目、また2013年3月に岩手県大船渡市三陸町綾里駅前に26番目、2014年3月に岩手県大船渡市吉浜に第27号を建立してきた。今回の女川町の「津波記憶石」は、宮城県では気仙沼に次いで2基目となる。

女川町の「津波記憶石」建立は、女川町、女川中学校生徒と連携したプロジェクトとして進められてきた。女川中学校では生徒による「いのちの石碑プロジェクト」が、町内の津波到達地点付近21か所に石碑を建立する計画を進め、2013年11月に学校敷地内に「女川いのちの石碑-千年後の命を守るために-」と彫られた第一号が建てられた。中心になったのは震災当時小学校6年生であった生徒たち。女川町では人口の1割弱870人が死亡・行方不明(震災関連死含む)。約8割の生徒が自宅を流された。月日が経ち、生徒は中学3年生になっていた。生徒達は100円募金から資金集めを開始し、保護者らによる支援組織「いのちの石碑を作る女川の子どもたちを支える会」のバックアップも受け、目標額の1,000万円を集めた。現在までに5基が建立されている。

全優石が建立した「津波記憶石」は、女川町長の助言を受け、女川中学校生徒の意見や希望を全面的に反映したデザイン、碑文になっている。デザインを担当したのは東北芸術工科大の前田耕成教授。三つの四角い石柱の上にお餅のような丸い石碑(直径約1.6m)が乗った抽象造形(高さ2.7m、幅3.5m前後)。丸い石碑は女川町の人や財産や絆など大事のものを象徴、板状の3本の石柱がその大事なものを支える意味が込められる。三本の石柱には、津波の波のような紋様が刻まれる。碑文は生徒たちが作成した文章を引用、「千年後の命を守るため。ここは津波が到達した地点です。もし大きな地震が起きたら、この石碑より上に逃げて下さい。逃げない人がいても、ここまで無理矢理にでも連れ出して下さい。家に戻ろうとしている人がいれば、絶対に引き止めてください」と刻まれる。また、この「津波記憶石」の横には、生徒たちのメッセージを刻んだ碑文も建立した。記憶石の頂点が、大震災時に津波が押し寄せた高さになっている。

全優石の「津波記憶石」づくりは、全優石加盟の石材店1社が名乗りを上げて、石材の提供、石材加工などの中心を担い、施工を地元石材店などの協力を得ながら建立する方式で進められてきた。これまでにも北海道、愛媛県、福島県、静岡県、岐阜県など全国の全優石加盟石材店がボランティアで建立してきた。

28番目になる女川町の「津波記憶石」建立には、隣県山形県米沢市の大正13年創業、岩崎石材工業株式会社(社長・岩崎啓司)が、名乗りを上げた。岩崎社長(62歳)によれば、全優石本部からのボランティア呼びかけ案内の中に、前田教授の名前があった。面識はないが、東北芸術工科大学は東北唯一の芸術大学として山形県(山形市)にキャンパスがある。同じ県内の大学の先生がデザインすることにまず共感を覚えた。また、手元に記念碑に使えそうな韓国産の白御影石がストックされていた。岩崎社長は大震災で自然の力のすさまじさを実感したという。人の力ではどうしようもない自然の脅威を思い知った。こうした辛い経験を永久に伝えることこそ、人間の智恵ではないか。常務である息子の智成(とものり)さん(35歳)とも相談、「津波記憶石」づくりに臨んだ。8月中に加工を終了、9月中旬に宮城県東松島市の尾形石材工業株式会社が現地で設置工事を行い、9月末には完成した。関係者の日程調整等で、除幕式は11月26日となり、女川町町長、女川中学校を今春卒業した生徒と在学生、地域住民などが参加して行う予定。

なお、「津波記憶石」には、ステンレスに刻まれたQRコードが貼り付けられ、訪れた人が携帯電話で読み取るとホームページにリンク、津波前の街や津波の様子、そして未来に伝えるメッセージなどを見ることができる。

■施工協力
尾形石材工業株式会社
住所 宮城県東松島市矢本字五反田43−1
TEL 0225-82-5940   FAX 0225-83-2607

参考:津波記憶石

東日本大震災では、先人から受け継いだ教訓を守ってきたことで集落ごと被害を免れた地域がある。岩手県宮古市の姉吉(あねよし)地区もそのひとつで、「此処より下に家を建てるな」の津波石で話題になった。これがヒントになり「津波記憶石プロジェクト」が生まれた。ウオーターラインや人々の目に付きやすい場所に行政や地域住民の要望と協力を得ながら「津波記憶石」を建て永く後世に語り継いでいってもらいたいとの願いだ。

参考:津波記憶石関連リンク

■全優石のホームページ
http://www.zenyuseki.or.jp/

■全優石津波記憶石プロジェクト
http://www.tsunami-kioku.jp/

■岩手県釜石市の根浜海岸に建立された第1号についてのリリース参照
http://www.info-ginza.com/zenyuseki/tsunami/tsunami1.html

■宮城県気仙沼市の市立小泉小学校に建立された第2号についてのリリース参照
http://www.info-ginza.com/zenyuseki/kesennuma/kesennuma.html

■岩手県釜石市唐丹町本郷に建立された3番目〜25番目についてのリリース参照
http://www.info-ginza.com/zenyuseki/12touni/touni.html

岩手県大船渡市三陸町「綾里駅」駅前広場に建立された26番目についてのリリース参照
http://www.info-ginza.com/zenyuseki/13oofunato/oofunato.html

■岩手手県大船渡市三陸町吉浜地区に建立された27号についてのリリース参照
http://www.info-ginza.com/zenyuseki/2014yoshihama/yoshihama.html

■「東日本大震災お墓修復支援隊」についてのリリース参照
http://www.info-ginza.com/zenyuseki/shien/shien.html


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