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                                                    2012年7月2日発表

「楽あれば苦あり」を創作一文字にしたお墓が「お墓ニューデザイン大賞」に

「第18回全優石ニューデザインお墓写真コンテスト」の結果発表

自由にデザインできる喜び、いつ行っても楽しんでお参りができる楽しさ


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「楽あれば苦あり」、「苦あれば楽あり」とは古から言い伝えられたことわざであるが、この「苦」と「楽」という相反する意味の文字を一文字に合体させて刻んだお墓が、「第18回全優石ニューデザインお墓写真コンテスト」の「お墓ニューデザイン大賞」に決定した。独特の創作漢字が中央に、両脇に「楽あれば苦あり」、「苦あれば楽あり」と彫り、上部には「だから人生は面白い」と刻んである。

「第18回全優石ニューデザインお墓写真コンテスト」は、北海道から沖縄まで、全国の優良石材店約300社によって構成する墓石業者の全国組織「全優石」(正式名称:一般社団法人 全国優良石材店の会、会長:吉田剛、事務局:東京都品川区上大崎3-8-5)が実施したもので、今年で18回目。新しいデザインのお墓、個性的なお墓、オリジナルなお墓の写真を全国規模で公募した。応募資格はお墓の所有者かその家族、または家族の了解を得た石材店という限定付き。今年4月30日の締切までに51人から応募が寄せられた。審査の上、ニューデザイン大賞1名、ニューデザイン特別賞1名、ニューデザイン賞20名が決定した。

大賞を受賞した馬場雄二さんは、東京都在住で東北芸術工科大学名誉教授。50年余り漢字の研究(文字の視覚化)を続け、その総決算として自分の墓石に創作漢字を刻むことにした。東北大震災支援も意識し、宮城県の「伊達冠石」(仙台市)を探して採石場まで行って購入した。自分の好きな座右の銘を自分の感性で表現し、後世に残せる幸せを実感しています、と語る。自分の告別式の写真は、お墓と並んで写した写真を使ってもらうというほれ込みよう。

  

ニューデザイン特別賞には、熊本県上益城郡のコ臣太八郎さんのお墓というよりは立派な納骨堂(ストーンハウス)が選ばれた。納骨堂というとロッカー式など他の人と一緒に埋葬される集合墓地がこれまでのイメージ。ところが最近、九州地方を中心に「霊廟」とでも呼べる一戸建て感覚のストーンハウスが普及し始めている。屋根付、門付の立派なもので、敷地に余裕のある墓地だから可能。コ臣さんは亡くなられた奥様と先祖のために建立した。今回の応募で同じような立派な納骨堂の応募が他にも1件あった。「ありがとう」の感謝の気持ち、「夢を持って生きていこう」…こんなすてきなことを考えさせてくれるすてきな場所ができたことを誇りに思います、とコ臣さん。

ニューデザイン賞には20名が入賞した。


椎名武志さん
中山京子さん
伊藤孝見さん
大木 博さん
   
山梨県の椎名武志さんのお墓は、メルヘンチックなできあがり。小さな藁葺きの庵(閑人庵)があり、S字型の道が描かれている。そして「語」の文字。背の高い碑石は山並みをイメージし、心静かに小さな庵(いおり)で、夫婦二人心静かに最後を迎えたいという願いが込められる。道は天(あるいは浄土)へ上る道、二輪草は夫婦を表している。この場所が語らいの場になるように、という想いで「語」の文字を刻んである。

兵庫県西宮市の中山京子さんは、亡くなられたご主人のために建てたお墓で入賞した。世界一の銘石「庵治石」を使用、丸みを持たせて加工し船に見立てている。「人生を舟にたとえ、荒波にもまれ、幾多の山を越えながら、未来(子々孫々)へと続く幸せ(繁栄)を祈る姿」を表現。自然と動物を愛する、心優しきご主人のために、特に好きだった鳥「メジロ」を影彫りにした小さな石板を加えてある。

奈良県葛城市の伊藤孝見さんは、亡くなられた奥様のために改葬したお墓で入賞した。墓碑には亡妻が好んでいた言葉「天に星、地に花、人に愛」を刻み、生前に出かけたヒマラヤの山並みと花を彫刻してある。伊藤さんは「後の世代の人たちが、生きている喜びを感謝しながら、祈りをこめて参拝に快く来てくれるようなお墓に仕上がった」と満足している。

静岡県伊東市の大木博さんは、鉄工所を経営していた父のお墓で入賞した。桜を好んだ亡父のために、滝桜で有名な福島県の三春より産出する玉石(青鍋石)を使用。戦後の混乱と復興の中、叩き上げの鍛冶屋として、その腕一つで家族を支えてくれた亡父を偲び、生涯大切にしていた金床(アンビル)石で制作、線香立てとして配置している。


   
    
古橋初藏さん
西ゆう子さん
山田愛弓さん
金田隆彦さん
        
静岡県浜松市の古橋初藏さんは、最近亡くなられた母親のお墓。洋服仕立てのかたわら「交通安全指導員」として30年の長きに渡りボランティアをしていた父親が、街頭指導中に交通事故に遭い半身不随に。母親は3年間父親の介護を続けたが、がんの告知を受け、先に亡くなった。35歳とまだ若く自分のお墓を考える世代ではないが、自分のお墓に母親を分骨し、やがては父親にも入ってもらいたいという想いで建てた。父親、母親に空から見ていてほしい、見守ってほしいと「空」の文字。空に太陽があるようにと、墓石左上を丸くくり貫き、家紋を刻んだガラスをはめ込んである。

東京都板橋区の西ゆう子さんは、一緒に居酒屋を営んでいた亡夫のお墓。お墓は「笑顔でお参りし、元気になれる場所」と考えてデザインした。墓石表面には娘さんがデザインした花のレリーフが彫刻されている。多くの友人やお店のお客様がお参りしてくれることが無上の喜びだと、西さん。

大阪府摂津市の山田愛弓さんは、20歳代で夭折した息子さんのためのお墓。羽を広げた蝶のような対の墓石。天使の羽にも見え、もうひとつの旅へと天を翔る息子さんの雄姿に重なる。墓石隣の石板には息子さんが作った詩、イラストを彫刻、石製で愛用のギターと車、タバコなどを配している。

山形県長井市の金田隆彦さんのお墓は、広い敷地をいかしのびのびとしている。点在していた個人墓をひとつにまとめたもので、将来のことを考え特定の宗教や思想にとらわれない、できるだけニュートラルなデザインにした。シンプルなデザインで、白砂利が敷き詰められた墓前で憩えるようにと長いベンチも配している。


宮川房夫さん
川島須美惠さん
緑川ひとみさん
大塚秀子さん
           
岩手県盛岡市の宮川 房夫さんは、現役時代は道路やトンネル工事などに携わってきた。自分が取り組んできた仕事が一目で分かるようなお墓をと考え、トンネルの断面を模した墓石の形の中を走行する電車を彫刻、さらにお地蔵さんの姿をした自身が遠い昔に夭折したわが子を負んぶしている姿を刻んでいる。

静岡県富士市の川島須美惠さんは妹さんのお墓で入賞した。ドイツ暮らしをした妹を想い、ヨーロッパのフラットな墓石を参考にした。「想う」の文字を刻んだが、これは、お墓参りに来た人が歌の歌詞のように千の風に何かを想っていただけるようにという想いを込めた。文字はお孫さんが染筆したという。

静岡県富士市の緑川ひとみさんはご主人のお墓を建立した。すっきりしたシンプルなデザインのお墓に、英文で「安らかにお眠りください。思い出は生き続けます。私の中に、永遠に」と刻んだ。「このお墓は、家族からのラブメッセージ」といい緑川さんは、家族はひとりじゃない。みんな一緒だよ!の意味を込めてお孫さんの手形も刻んでいる。

静岡県富士市の大塚秀子さんは亡夫のお墓で入賞。墓石をスロープ状に加工。スロープ手前に半円形のガラスをはめ込んである。また手前には丸い5つのプレート。そこには愛読していた本と自慢のゴルフクラブ、愛犬の写真などを刻んである。               このページの先頭へ


黒崎政勝さん
小野洋子さん
佐々木たけさん
神田時子さん
仙台市泉区の黒崎政勝さんのお墓は夫婦の寿陵墓。「見ただけでも安らげて和らぐ感じの墓を」を目指し、墓石には「心」を刻む。両手を広げたような土台部分は、将来墓参の人が気楽に腰を休め、私達のありし日の思い出を語っていただけば、と語る。

仙台市泉区の小野洋子さんは病死した亡夫のお墓。ご主人が好きだった山並み(泉ヶ岳)、そこに至る一本の道。山腹に満開の桜の樹が彫刻される。若い頃、モトクロスを趣味にしていたご主人の愛用バイクを立体的に再現している。桜舞い散る中を、ご主人がバイクで走駆するイメージが彷彿とする。

仙台市太白区の佐々木たけさんのお墓は、ご主人のお墓。海釣りが大好きだった主人のために、海をイメージしたデザインにこだわった。そこで色と高さが異なる、厚みのある2枚の石を隙間なく重ねることで、波を表現。さらに丸くくり貫いた部分に、蒼いステンドグラスをはめ込んだ。グラスがまるで海の表面のようにキラキラと輝くという。

群馬県藤岡市の神田時子さんは、東日本大震災直前にご主人を亡くした。展示場を訪れ、宮城県産の「伊達冠石」と出会い、運命的なものを感じたという。墓石には歌人でもある兄に碑文をお願いした。「皆(家族)はあなたのことが大好きです」という意味の、「うからみな 山路がすき………」という碑文を刻んだ。


岡田卓己さん
藤原さん
花房重信さん
光本和江さん
岡山県岡山市の岡田卓己さんは、25歳の娘さんを亡くした。墓碑には岡田家の歴史のこれまでと、これからという意味の「あゆみ」と「倶会一處」の文字。息子さんが心を込めて書いた。向かって左側にはベンチ、右側にはモニュメントを配する。ベンチにはナンバープレートまで忠実に彫った娘さんの愛車、そして小さな甥っ子たちが描いた絵が彫られる。モニュメントには娘さんの写真と、看護師としての決意など思い出のメッセージが刻まれる。多くの人から「また来たくなる」、「お墓のイメージが変わった」と言われることが嬉しい。

長崎県諫早市の藤原さん(男性、姓のみ公表希望)のお墓は、若くして亡くなった息子さんのお墓。オベリスク型をアレンジ、「生」の文字を刻んだ。息子さんが立派に生きた証しとし、また今も違う形で生きているだろうという強い想いを込めている。

広島県安芸郡の花房重信さんは寿陵墓。広い墓地を生かし高さを押さえ、ゆったりとした配置。アートが好きな娘さんのイメージに合わせてデザイン、石碑、板石を5色の花崗岩で配色しているのも特徴。墓地の横にはテーブルと椅子も配置、皆が集まり語らい合うことができる楽しい空間となっている。

岡山県倉敷市の光本和江さんは亡夫のお墓。当初からデザイン墓を希望、墓碑には苗字の一字をとって「光」を刻んだ。コーヒーが好きだった夫のために石製のペアのマグカップ、優しかった夫への感謝の気持ちを物置石に「Thank You」、マグカップにも「ありがとう」と文字彫刻。さらに苗字の一文字をテーマに何かできないかと希望。地元工芸品の倉敷ガラスを外柵にはめ込み、光が差し込むお墓に仕上がった。


 「自分が生きてきたことの証としてのモニュメントを残したい」、「故人の趣味や人柄を偲ばせるデザインをお墓に取り入れたい」、「お墓に刻む一文字で残された家族にメッセージを残したい」、「明るく楽しいいお墓にしたい」「「自分でお墓をデザイン、設計したい」「残された子供たちが喜んで受け継いでくれるようなお墓を」「使用する石自体に意味を持たせ、石選びからスタート」……。こうした意識は年々強くなっている。以下のように今回の入賞者の言葉の中にもそれがうかがわれる。

石へのこだわり

■東京都港区の馬場雄二さん
東北大震災の支援も意識して、「伊達冠石」(仙台市)を採石場まで行って探した。

■静岡県伊東市の大木 博さん
生前、草木をこよなく愛し、中でもとりわけ桜を好んだ父を、滝桜で有名な福島県の三春より産出する玉石(青鍋石)に見立てました。

自由にデザインできることの喜び

■静岡県富士市の大塚秀子さん
こんな自由なお墓づくりができるなんて思ってもいませんでした。

■大阪府摂津市の山田愛弓さん
いろいろなデザイン墓を見て周り、「こんなに自由に、お祀りできる!」と感動し、さらに発想が広がっていきました。

いつ行っても楽しんでお参りができる場所

■広島県安芸郡の花房重信さん
お墓に求めているものは、「いつ行っても楽しんでお参りができる場所」ということです。

■東京都板橋区の西 ゆう子さん
お墓は「笑顔でお参りし、元気になれる場所」と考えて、デザインを考えました。

■熊本県上益城郡のコ臣太八郎さん
“ありがとう”の感謝の気持ち、“夢を持って生きていこう”…こんなすてきなことを考えさせてくれるすてきな場所。

■静岡県富士市の緑川ひとみさん
このお墓は、家族からのラブメッセージ。主人の思い出が、ここに来ればよみがえります。

後の世代への継承
■奈良県葛城市の伊藤孝見さん
祖先の人が祀られて、後の世代の人たちが、生きている喜びを、感謝しながら、祈りをこめて参拝に、快く来てくれるようなお墓にしました。

家族での共同参加に意味あり
■静岡県浜松市の古橋初藏さん
みんなで意見を出し合いとてもいいお墓が出来たと思っています。

家族、親戚、友人からの評価が嬉しい
■山形県長井市の金田隆彦さん
実際に出来上がってみると、家族や親戚の間でとても好評で、私もすごく愛着を感じています。お墓が身近に感じられるようになり、以前はお盆にしか行くことのなかったのに日常的に訪れて線香を上げるようになりました。

■群馬県藤岡市の神田時子さん
皆さんが「あの人らしいお墓ができたネ」と言ってくれました。その言葉がとても嬉しかったです。

■岡山県岡山市の岡田卓己さん
お墓が出来ると、多くの友人が墓地に訪れて娘を思い出してくれます。「また来たくなる」、「お墓のイメージが変わった」とそんな風に言ってもらうと、訪れる友人や家族のために、このお墓にして良かったと実感します。

全体を通じて、お墓にかける家族の想いの深さが感じられ、その家族なりに想いを表現する苦労と喜びを感じながらお墓作りを行っている。ニューデザインだからこそ、家族の絆が感じられるお墓として輝いている。

なお、審査ではお墓のデザインだけでなく、お墓づくりへの想い、エピソードなども審査の対象としています。


報道お問い合わせは
■一般社団法人 全国優良石材店の会  事務局長 山崎 正子
東京都品川区上大崎3-8-5(〒141-0021) 
電話 03-5423-4014  FAX 03-5423-4050  E-Mail  zenyuseki@triton.ocn.ne.jp

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