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女流版画家 蟹江 杏さんによる、絵本やアートによる復興支援

NPO法人3.11こども文庫「にじ」の活動が注目

8月に「新宿クリエイターズ・フェスタ2014」の
子ども向けアートイベント実施予定

毎月1〜2か所で個展を開催するなど多忙な創作活動を行う傍ら、NPO法人3.11こども文庫の理事長として被災地、福島県相馬市のこども達のために絵本を中心にした小さな図書館「にじ」を運営する版画家、蟹江 杏さん。蟹江さんの「絵本やアートを通して、子どもたちの元気を取り戻し、こどもたちの創造力、表現力を伸ばしてあげたい」という「にじ」運営のコンセプト、実践に共鳴、こども文庫と提携した小さな図書館づくりが被災県を中心に広がろうとしている。福島県岩瀬郡天栄村では昨年からバンを改造した移動図書館「みず」が運営されている他、提携話が数件寄せられている。また全国各地で相馬市の子どもが描いた絵の展覧会、アートワークショップ、講演会など、被災地のこどもたちや家族の姿を伝える催しを開催、「アートによる心の復興支援」として注目されている。

    

木のぬくもりが感じられるこども文庫「にじ」

 

こども文庫に寄せられた絵本や児童書を借り受け、移動図書館「みず」は運営されている。
テントが張りだされた読書スペース。時には青空絵本教室となる。

NPO法人3.11こども文庫「にじ」は、東日本大震災がきっかけで生まれた。蟹江さんの親しい友人、小学校の元校長先生とその娘さんが相馬市にいた。その友人から「今、こども達は避難所にいる。食べ物、毛布なども必要だが、今後はこどもたちの精神的ストレスが心配である。そこで画材や読み古した絵本で良いので寄付してもらえないか」という要望が寄せられた。蟹江さん自身もかつてつらかった時に絵本に癒されたこと、絵を描くことで不安な気持ちを和らげたという思いがある。「子ども×アート」での復興支援を決意する。

蟹江さんは知り合いの出版社や画材屋さん、友人などにメールを送って支援を呼びかけた。それがブログやツイッターで広がり、個人や団体から、また海外からも反響があり、震災から2カ月後には1万2000冊を超える絵本や児童書が集まった。当初は、避難所のこども達に300冊くらいの絵本を送ることができればいいと思って始めた活動が、思わぬ反響を呼んだ。

ボラアンティとともに仕分け作業を行い、2011年5月に相馬市に第1回目の発送を行った。絵本や画材は避難所に届けられただけでなく、一つの箱に30冊の絵本を詰めた「こばこ文庫」として各地の避難所や市内7〜8校の小学校を巡回した。小さな図書館「にじ」開設前の地道な活動の一環で、この活動は現在も続く。

第1回目の発送を行う前の4月、蟹江さんは絵本と画材を持って相馬市を訪れた。絵を通して被災地のこどもを元気づけたいと思ったからだ。避難所となっていた中村第二小学校でお絵かき教室を開催した。避難所で暮らす50人くらいのこどもが参加。ワークスペースに広げられた幅3メートル、長さ10メートルの巨大な白い紙に絵を描いた。翌日は相馬市総合福祉センター「はまなす館」で30人のこどもたちとお絵かき教室を開催。その後も版画体験教室や小学校の「総合学習」などで絵画教室行う。そんな中である少女の「私の描いたものを、皆に見てもらいたい」という言葉がきっかけで、相馬市の子どもたちが描いた絵を集めた「ふくしまそうまの子どもの描くたいせつな絵展」が全国各地で開催され、話題を集める。また、2011年10月には「ふくしまのこどもたちが描く あのとき、きょう、みら。」と題し、相馬市の子どもたちの絵を収載した単行本が、徳間書店から発行された。

こうしたこども文庫の「アート」をテーマにした支援活動に、個人、団体、企業の支援の輪が広がり、NPO法人3.11こども文庫が設立され、2012年9月に元洋服屋さんの平屋建ての店舗(約29.4u)を改装した「にじ」が開設された。駅に近い目抜き通りで、皆が集まりやすい場所である。多くのボラアンティの協力で、ぬくもりのある木をふんだんに使った温かみのある小さな図書館が誕生した。寄せられた絵本や児童書約3000冊が収められている。

開館日は毎週火曜日、木曜日、日曜日の10時から16時頃まで。貸し出しは5冊までで無料。貸出期間は2週間までとなっている。普通の図書館は「静かに」が原則であるが、「にじ」では親子やこども同士で絵本を読みあったりする、遊べる図書館である。時には託児所の役割も果たす。地方都市で遊びに出掛ける場所も乏しく、開館日を待ち望む親子づれが多い。折り紙教室や「絵本づくり」体験なども開かれ、こども達が描いた絵本200冊も読むことができる。

NPO法人3.11こども文庫「にじ」連絡先
〒976-0042 相馬市中村字大町 32
TEL&FAX0244−26−3197   http://www.311bunko.com/

「福島の子どもたちは、東日本大震災でたくさんのものを失いました。傷ついた彼らは、絵本を読むことや絵を描くことが、心の支えになりました。絵本の中の主人公たちが、どんな困難も想像力で乗り越えるように。 そんな彼らをみていて、現実の世界で窮地に立たされたとき、想像する力=「アート」に人々の心を助ける力があることを実感しました。」と蟹江さん。

蟹江さんは、こども文庫による「アートによる復興支援」を広く知ってもらい、支援の輪が広がることを願って、相馬市の子どもが描いた絵の展覧会、アートワークショップ、講演会など、こども文庫の活動を中心に被災地のこどもたちや家族の姿を伝える催しを全国各地で開催している。また同時に「子ども×アート」の大切さを訴える。被災地の子どもたちが悲しい経験やたくさんの苦労に耐え、「アート」を通して強い心を育んだ姿は、被災地以外の全国の子どもたちにも相通じる教訓があると信じる。子どもたちは目には見えないがそれぞれに悲しい経験や苦しみ、悩みを抱いている。被災地の子どもがそうであったように、絵を描くこと、アートを通して、子どもたちに元気を取り戻してもらいたいという思いがある。

そんな蟹江さんの思いが凝縮したイベントが、今年8月に新宿区主催「新宿クリエイターズ・フェスタ2014」の子ども向けアートイベント、「こどもアート」として実現する(今回で3回目)。「子どもが描く大壁画!ライブペインティング」、被災地応援プロジェクト「3.11ふくしまそうまの子どもの描くたいせつな絵展」、各種アート体験ワークショップなどで構成される。「子どもが描く大壁画!」は、新宿歌舞伎町の旧新宿コマ劇場前で、縦約3.5m×幅約20mのキャンバス2枚に、ミュージシャンの生演奏をバックに午前10時〜午後4時の約6時間がかりで、約400人の子どもたちと蟹江さんを中心にしたアーティストが一緒になって大壁画を制作する、描いた絵は、新宿大ガード下に落書き防止用の壁画として掲示される。都会っ子にも絵を描く楽しさ、創造、表現する楽しさを実感してもらい、より元気になってもらいという願いが込められる。

  

上写真は昨年の子どもたちの描画場面写真

 

      壁画完成写真 タイトル「太陽」       壁画完成写真 タイトル「海」        

蟹江さんは版画家としての活動の他に、LA・TATAN舎の「お絵かきサーカス団」に所属し、「お絵かきお姉さん」として、全国のこどもたちと触れ合ってきた。サーカス団の歌や踊りに合わせて子どもたちと一緒に絵を描く観客参加型ライブペインティング。蟹江さんは子どもたちに創造、表現する楽しさ、元気を与えられたと思うと同時に、逆に子どもたちと触れ合うことで、豊かな感受性や創作のエネルギーをもらった気がするという。

子どもたちとアートを通じて触れ合うことが、自身の創作のバネになっているという蟹江さんの版画家としての活動は、今年で15周年を迎える。それを記念して6月5日(木)から、東京国際フォーラムで「蟹江杏15周年作品展」が開催される。蟹江さんの版画は銅版画技法の一つである「ドライポイント」手法。塩ビ版にニードル等の針状のもので描画し、その刻まれた凹部にインキをつめ、プレス機で紙に刷り上げる。その上で1枚1枚手彩色を施す。どこかミロやシャガールの作品世界に通じるメルヘン、絵本のような独特の世界が広がる。15周年作品展では全部で約150点の作品が展示される。

※6月5日(木)、蟹江杏15周年作品展内覧会10:00〜17:30、18:00 からオープニングパーティーを開催します。作品展だけでなく、NPO法人3.11こども文庫の活動や新宿でのイベントなどについても蟹江さん本人からご取材いただけます。ご参加希望の方は、インフォメーションセンターまでご連絡下さい。   press@info-ginza.com

蟹江杏15周年作品展「Welcome to Anz's Home」
・会期:6月5日(木)〜29日(日)
・会場:東京国際フォーラムB棟1階ファーラム・アート・ショップ内ギャラリー
・時間:10時〜20時(最終日17時まで)
入場無料

蟹江さんの最新作 左下 「ひだまりを作る方法」  右下 「さえずりの庭」  

    

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